サロンワークの「生産効率」を上げれば良い?
一般的にサロンワークの生産効率を上げるには、どうしても人の手が必要になるものですが、サロン全体の収益を考えると多くのお客様を集客して、多人数での分業制の仕事をこなすほうが、効率は良いといわれています。
事実、一人サロン以上の多くのサロンでは、一人のお客様にスタイリストとアシスタントのヘルプが付く一部分業制のスタイルで施術の効率を上げています。
その分業制のやり方はサロンにとっては効率が良い方法なのですが、お客様にとってはどうでしょうか?
たとえば、スタイリストはお客様が指名した美容師だとしても、ヘルプに入ったアシスタントはサロン都合で担当するアシスタントになります。
美容室に対する、「お客様の本音」とは
お客様にとっては私の髪の毛全てをアシスタントに任せたいとは思っていないのが本心ですよね。
この辺りは、経営的に見ると「ならば、料金の改定」が必要になってくるので、「分業制で施術にあたるのは致し方ない」と思ってしまいますが、昨今の日本経済のデフレ下においては正しい判断だといえるでしょう。
ただ、ヘルプありきの施術はサロンの都合上対応しているだけで、お客様はそれを望んでいるわけではないことは頭の片隅に置いておきたいことです。
というのも、低価格帯の回転数を必要とするサロン形態ならば問題ないのですが、専門性を少しでもウリにするならば、やはりマンツーマンでの施術で対応したほうが実は労働生産性も高く、顧客満足度も高いのではと考えられるからです。
複数人での技術的なデメリットを挙げておくと、やはり個々の技術レベルの差が一つの頭の中で起こってしまうことがいえます。
その技術レベル差が美容師によって大差なければいいのですが、差があればあるほどお客様が気づきやすく、その結果顧客満足度が下がるという事態に陥ります。
作業工程を役割分化することは、労働生産性も上がりプラスの効果ご期待されますが、ヘルプ施術などの「手分け施術」はサロンにとってはいい効果があるとは思えません。
「生産性向上」と「完成度向上」の両輪で!
複数人での手分けしての施術と、縮毛矯正のとの相性は必ずしもいいわけではなく、結果的に施術時間が早くなるだけになってしまうので、生産性を上げながら施術の完成度も上げていくことが、縮毛矯正で売り上げを作るのことの大事なところではないでしょうか。
やはり、縮毛矯正が「うまいサロン」と呼ばれるサロンには、一定水準の技術的な統一感を持っていることがほとんどで、縮毛矯正が得意なスタッフもそうでないスタッフも安心して施術が行える工夫がされていると考えられます。
スタッフレベルがフラットな状態になるまでは、無理に同時施術をして「時間短縮」を狙うのではなく、マンツーマンでも生産性が下がらないような「料金設定」をして人を育てることからしていくことが、「急がば回れ」となって近道となるかもしれませんね。