「縮毛矯正は髪が傷みそうだから、毎朝ヘアアイロンで伸ばしています」
このように考えている方は、少なくありません。
ヘアアイロンは、その日に必要な部分だけを整えられる便利な道具です。一方、縮毛矯正は薬剤と熱を使い、クセそのものを長期間整える施術です。
では、毎日ヘアアイロンを使うのと、一度縮毛矯正をかけるのでは、どちらが髪への負担を抑えられるのでしょうか。
【結論】どちらが傷みにくいかは、使用頻度と現在の髪によって変わります
必要な部分へ低い頻度でヘアアイロンを使うだけなら、縮毛矯正をかけずに対応できることもあります。一方、毎朝高温のアイロンで髪全体を伸ばしている場合は、適切な縮毛矯正によって日常のアイロン回数を減らす方が、長期的な負担を抑えられる可能性があります。ただし、ブリーチ毛や強く傷んだ髪など、残っている毛髪体力が少ない場合は、縮毛矯正を行わない方がよいこともあります。
毎日のヘアアイロンと縮毛矯正を単純に比較できない理由
ヘアアイロンと縮毛矯正では、髪へ負担を与える仕組みが異なります。
ヘアアイロンは、薬剤を使わず、その日の熱によって一時的に髪の形を整えます。ただし、湿気や汗、水分によって髪は元の状態へ戻るため、必要になるたびに繰り返さなければなりません。
縮毛矯正は、薬剤とアイロンの熱を使ってクセを整えます。一度の施術で髪へ与える作用はありますが、適切に施術された部分は、日常的にアイロンで伸ばさなくても過ごしやすくなります。
つまり、比較すべきなのは、
アイロン1回と縮毛矯正1回の負担
ではありません。
次回の縮毛矯正までに、ヘアアイロンを何回、何度で、どの範囲へ使うのか。その積み重ねまで含めて考える必要があります。
毎日のヘアアイロンによる負担
ヘアアイロンを使ったからといって、すぐに髪が大きく傷むわけではありません。
問題になりやすいのは、高い温度で同じ部分へ何度も熱を加えることを、毎日繰り返す場合です。
特に、クセが強く伸びにくい部分では、無意識のうちに次のような使い方になりやすくなります。
・温度を高く設定する
・同じ部分へ何度もアイロンを通す
・髪を強く挟んで伸ばす
・一か所にアイロンを長く留める
・十分に乾いていない髪へ使用する
髪は、繰り返し強い熱を受けることで硬くなり、手触りや柔軟性を失うことがあります。
最初は毛先のパサつきや引っかかりとして現れ、負担が重なると、アイロンを使っても綺麗に見えにくい状態になっていきます。
朝は綺麗でも、湿気や汗でクセが戻る
ヘアアイロンで整えた髪は、湿気や汗の影響を受けると、再びうねりや広がりが出ることがあります。
朝に時間をかけて整えても、雨の日や湿度の高い日は、外出後すぐに戻ってしまうこともあります。
すると、翌朝も同じ場所へアイロンを使います。
前髪。
顔まわり。
表面。
毛先。
毎日同じ部分を整えている方ほど、その場所だけ熱の履歴が重なります。
クセを隠すためにアイロンを使っていたはずが、時間の経過とともに髪が硬くなり、さらにアイロンが必要になることもあります。
縮毛矯正にも薬剤と熱による負担があります
縮毛矯正をすれば、髪がまったく傷まないということではありません。
縮毛矯正では薬剤で髪の内部へ作用させ、アイロンの熱で形を整えます。髪の状態に対して薬剤や熱の作用が強すぎれば、硬さ、パサつき、チリつき、断毛などにつながる可能性があります。
特に注意が必要なのは、すでに縮毛矯正がかかっている中間から毛先へ、必要のない薬剤や熱を繰り返すことです。
新しく伸びた根元と、複数回の施術履歴がある毛先では、残っている毛髪体力が異なります。
そのため、縮毛矯正は「かけるか、かけないか」だけでなく、どこへ、どの程度の作用を与えるかが重要です。
ヘアアイロンと縮毛矯正の違い
ヘアアイロンによるスタイリング
薬剤を使わず、その日の熱で一時的に髪を整えます。必要な部分だけに使える一方、湿気や汗で戻りやすく、使用するたびに熱の履歴が重なります。
縮毛矯正
薬剤と熱を使ってクセを整えます。一度の施術による負担はありますが、適切に施術された部分は、日常的なアイロンの使用回数を減らせます。
比較で大切なこと
一回ごとの負担だけでなく、使用頻度、温度、施術範囲、現在のダメージ、次回までの期間を含めて判断します。
ヘアアイロンで対応を続けてもよいケース
ヘアアイロンを使っている方が、全員縮毛矯正を受ける必要はありません。
次のような場合は、ヘアアイロンで必要なときだけ整える方法も選択肢になります。
・アイロンを使うのが週に数回以下である
・前髪や顔まわりなど、使用する範囲が小さい
・低い温度でも短時間で整えられる
・湿気や汗で多少戻っても、大きな負担を感じない
・縮毛矯正をかけるほどではない軽いうねりである
必要な日に、必要な部分だけを短時間で整えられるなら、縮毛矯正を急いで受ける必要はありません。
縮毛矯正を検討する一つのタイミング
CISTAでは、次のような状態になったときが、縮毛矯正を検討する一つのタイミングだと考えています。
毎朝、髪全体へアイロンを使わなければ外出しにくい状態になったとき。
次の項目が複数当てはまる場合も、現在の方法を見直す目安になります。
・毎朝、髪全体へアイロンを使っている
・高い温度でなければクセが伸びない
・同じ部分へ何度もアイロンを通している
・雨や汗ですぐに広がり、外出中も気になる
・朝のスタイリングに長い時間がかかる
・毛先が以前より硬く、引っかかるようになった
適切な縮毛矯正によって毎日のアイロンが不要、または部分的な使用だけで済むようになれば、朝の時間だけでなく、日常的な熱の回数も減らせます。
ただし、「毎日アイロンを使っている」という理由だけで、必ず縮毛矯正ができるとは限りません。
すでに熱による硬さや強いダメージがある場合は、現在の毛髪体力を確認してから判断する必要があります。
縮毛矯正を行わない方がよいケース
縮毛矯正によってアイロンの回数を減らせる可能性があっても、現在の髪が施術に耐えられなければ、かけることはできません。
特に、次のような状態では慎重な判断が必要です。
・ブリーチを繰り返している
・髪が濡れると強く伸びたり、切れたりする
・毛先にチリつきや断毛がある
このような場合は、クセを伸ばすことよりも、残っている毛髪体力を守ることを優先します。
根元だけ施術する。
傷んでいる毛先には薬剤をつけない。
今回は縮毛矯正を見送る。
状態によっては、そのような「やらない判断」が必要です。
毎日のアイロンですでに硬くなった髪へ
毎日のアイロンで硬さや引っかかりが出ている髪に、縮毛矯正を重ねれば、必ず柔らかくなるわけではありません。
髪は、一度受けたダメージを自分で修復できません。トリートメントや施術によって手触りを整えることはできますが、熱を受ける前の状態へ完全に戻すことはできません。
まず確認するのは、どこまでが新しく伸びた髪で、どこから熱の履歴が重なっているのかです。
新しく伸びた根元のクセだけを整え、硬くなった毛先には負担を加えない。そうして新しい髪を傷ませずに育て、時間をかけて毛先を入れ替えていく方法もあります。
ヘアアイロンを使うときに気をつけたいこと
ヘアアイロンで対応を続ける場合も、使い方を少し見直すことで、髪への負担を抑えられます。
髪を十分に乾かしてから使う
水分が多く残った状態で、高温のアイロンを使用することは避けます。
必要以上に温度を上げない
髪質やダメージに対して高すぎる温度は、硬さや乾燥につながります。
同じ場所へ何度も通さない
一度で整わない場合に、同じ部分へ繰り返し熱を重ねることには注意が必要です。
強く挟みすぎない
必要以上の圧を加えず、髪を滑らせるように使用します。
使用する範囲を広げすぎない
気になる部分だけにとどめ、問題のない髪まで毎日加熱しないことも大切です。
CISTAは「一度の仕上がり」だけで判断しません
縮毛矯正をかけるか、ヘアアイロンで対応を続けるか。
この判断は、施術直後にどちらが綺麗に見えるかだけでは決められません。
CISTAでは、現在の髪に残っている毛髪体力と、その方が日常でどのように髪を扱っているかを確認します。
・アイロンを使う頻度と範囲
・普段使用している温度
・カラー、ブリーチ、縮毛矯正の履歴
・根元、中間、毛先に残っている毛髪体力
・縮毛矯正によって日常のアイロンをどの程度減らせるか
そのうえで、縮毛矯正をかける方がよいのか、部分的な施術で十分なのか、今は施術しない方がよいのかを判断します。
大切なのは、縮毛矯正を受けることではありません。
3日後に自宅で乾かしたとき、そして2ヶ月後にも、毎朝無理な熱を加えずに過ごせる状態をつくることです。
まとめ|毎日の負担まで含めて選びましょう
毎日のヘアアイロンと縮毛矯正のどちらが傷みにくいかは、一律には決められません。
低い頻度で必要な部分だけを整えるなら、ヘアアイロンで対応できることもあります。
一方、毎朝高温のアイロンで髪全体を伸ばしている場合は、適切な縮毛矯正によってアイロンの使用回数を減らす方が、長い目で見た負担を抑えられる可能性があります。
ただし、現在の髪に縮毛矯正を行えるだけの毛髪体力が残っていることが前提です。
毎日アイロンを使うのが大変になったからといって、無理に縮毛矯正を重ねる必要はありません。
現在の髪と日常の扱い方を確認し、アイロンを続けるのか、縮毛矯正を検討するのか、今回は何もしないのかを選ぶことが大切です。
毎朝のアイロンを減らし、日常で扱いやすい髪へ
縮毛矯正をかけることだけを目的にせず、現在の毛髪体力と日常のアイロン頻度を確認します。必要な部分には必要な施術を行い、守るべき部分には負担を重ねない、無理のない縮毛矯正をご提案しています。
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